野球肘ストレッチ

野球肘に対してはストレッチを行うことで、
リハビリや予防に効果的と考えております

もくじ

当院について

当院では院外活動としまして野球に関わるスポーツトレーナー活動を現在も行っております。社会人チームや甲子園帯同から地元の中学校などで大会時や練習時のメンテナンスから投球動作など様々なサポートをさせていただいており、その関係もあり院内で多くの野球に携わる患者さんを治療させていただいております。野球肘で来院された患者さんを診察させていただき常々感じていることは“筋肉や関節が硬い”ということです。野球肘は筋肉と関節の緊張が原因の1つではありますので、しっかりとストレッチを行うことで復帰や予防には効果的と考え院内でも提案させていただいております。その内容をご覧いただきご自宅で実施いただければ野球肘発生のリスク減少や早期競技復帰のお手伝いになれば幸いです。

下部に動画でもご紹介いたしますのでそちらもご覧ください。

野球肘とは

野球肘はと一言でいってもとても多くの疾患があり、内側型、外側型、肘頭型と大きく分けても3種類野球肘ではあります。またそのなかでもさらに細かく分かれています。

基本的には野球肘は筋肉の緊張により肘に付着する組織が引き延ばされて発生しますので筋肉を柔らかくするストレッチは有効であると考えます。

また野球肘は一球で発生することは稀であり、大体のケースが繰り返す軽微な肘へのストレスが原因で発生します、そのため筋肉を柔らかい状態を維持することが予防に得策であり、その点からもストレッチは有効であると考えられます。

野球肘ストレッチのポイントについて

野球肘のストレッチのポイントについて、ストレッチは体を動かしながら行う動的ストレッチと静的ストレッチの2種類があり、ここでは静的ストレッチについてご紹介します。

・20秒間キープする

ストレッチは何となく10秒間というのが一般的にですが20秒間おこなうのがもっとも友好的です。また、20秒以上おこなっても効果の上昇はなく20秒間行うことが最も効果的で効率的なストレッチとなります。

 

・1週間に2回でOK

ストレッチはやればやるほど柔らかくなることは確かです、しかしこんな論文があります。

同じストレッチを毎日行ったグループと週に2回行ったグループに分け2か月後に体の柔らかさを計測した結果同じだったという論文があります。そのため毎日やっても週に2回で良いということになりますので、ストレッチは週に2回でOKです。これなら続けられそうな気がしますね。

野球肘のストレッチ【内側】

野球肘発生の大きな原因となります肘下の筋肉の緊張、この部分を伸ばします。

☆肘を完全に伸ばし、手のひらも下に伸ばします

☆20秒間キープします。痛みなどで伸び切らない場合は痛みの出ない範囲でおこないます。

野球肘ストレッチ
野球肘ストレッチ

手の指の伸ばす部分によっても筋肉の伸び方は変化します。野球肘の場合、肘から出ている筋肉をストレッチすることが重要のため、小指と薬指人差し指と中指、薬指このように指を変えて20秒間肘を伸ばしながら手首を下に引き延ばします。

野球肘のストレッチ【内側】

野球は力を入れる際引くのではなく押すときに力を発揮するスポーツです。そのため肘の裏側についている筋肉が肘を伸ばすときに力を発揮し凝り固まることで野球肘の原因となります。

☆フェイスタオルを用意します

☆タオルの端を利き手でもちもう一方を背中側で端を持ちます。

☆利き手側は肩甲骨と肩関節を背中側へ引きます

☆利き手ではない方は下方向へ引き肘裏を伸ばします

☆伸ばした状態を20秒間キープします

野球肘のストレッチ【裏側】

肘がベッドなどから垂れ下がるようにします、この際高さを出すために肘下にバスタオルなどを丸めていれてください。

そのまま肘が完全に伸び切るように伸ばします。これは野球肘では内側が痛くなることが多いのですが、肘の裏側、肘頭型といわれる部分のストレッチとなります。

これも上記のストレッチ同様に20秒間キープします。

野球肘のストレッチ【肩甲骨】

適度なゴムボールがあればご用意ください、なければクッションなどでも結構です

野球肘に発生に関しては肩甲骨の柔軟性も大きく関係するためここでは肩甲骨の可動域を上げるためのストレッチをおこないます。

☆肘を曲げた状態でボールを肘で挟みます

☆肘でボールを挟み肘を曲げたまま目の高さまで肘を上げます

☆10回行います

↓野球肘ストレッチYouTubeチャンネル↓

野球肘リハビリ動画(投球編)

野球肘や野球肩など投球障害に対するリハビリもご紹介させていただいております、ストレッチと合わせてご覧ください。実際のボールを室内やグランドで投球可能であれば行ってください、指先の感覚を戻すことが野球肘に対するリハビリの目的となりますので実際のボールが好ましいのですがゴムボールなどで代用してもらっても結構です。野球肘の場合長期間の投球禁止が強いられることがあります、投球禁止といってもすべての動作を禁止するのではなく野球に関するできる動作を少しでも行うことが投球禁止期間であってもモチベーションを下げずに早期競技復帰へは重要と考えております。痛みの出ない範囲でできるだけ早く行うことが重要と考えております。

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