野球による腰痛の黄色信号
こんにちは、小泉です。
5月も半ばとなり、昼間はすっかり半袖で外を歩ける気候となり、夜になると少し涼しい風が気持ちいい季節ですね。
現在、熱は出ないけど咳と鼻水が長引きやすい風邪が流行っていますので皆さん手洗いうがいを気を付けてみて下さい。
今回は題名通り、野球を行なっている方の腰痛に対する黄色信号について記載したいと思います!
野球の怪我と言えば、野球肘!野球肩!!など肩や肘に負担が多いと思われがちですが、統計上球技の中で腰痛発症率が最も
多いのがバレーボール。次いで2位が野球となっています。確かに当院でもスポーツトレーナー先でも【腰が痛い】【腰が張っている】
という声は選手からよく耳にします。
特に発育期【小学生~中学生】では、まだ骨が完全に出来上がっていない状態で、野球のように腰を捻る動作が多いスポーツでは腰の骨に負担が加わり腰痛となりやすいです。
そのため高校生以下の場合、下記の症状が一つでも当てはまる場合は早期に医療機関への受診を強く勧めます
①腰痛により明らかにプレーに支障が出る
②プレーは可能だが2週間以上腰に痛みを感じている
③腰痛が左右どちらかに限局している
④家族に腰椎分離症【腰の骨の疲労骨折】を起こしたことがある方がいる
⑤夜寝ている時や、安静にしている状態でも腰に痛みを感じる
大学生以降の場合下記の症状が一つでも当てはまる場合は早期に医療機関への受診を強く勧めます
①腰痛により明らかにプレーに支障がでる
②腰を曲げる、伸ばすなどの動作に制限を感じる
③下半身の筋力が減少している、例えば以前は問題なくできた重さのスクワットが出来ないなど
④下半身の痺れや感覚の異常
高校生以下の場合もっとも腰痛で長期の期間治療に時間を要するのが【腰椎分離症(腰骨の疲労骨折)】です、その場合、3カ月~半年は治療が必要となります。
また、大学生以降の場合は骨に対するストレスよりも椎間板という骨と骨の間にあるクッションに役割をしている部分に負担が加わり、その椎間板が押し出され痛みや痺れなどを起こすヘルニアになりやすい傾向があります。
どの怪我の場合でも同じではありますが、早めに対処することで治療の期間も短くてすみます。
レギュラー争いの瀬戸際の選手や大会が近い場合など、練習を中断する事が困難なケースも多く存在すると思います。練習を中止するという事は他の選手とも差がついてしまう、メンバー入りやレギュラー獲得は困難になるかもしてない。。。その気持ちは私も野球を高校までですがそれなりに本気で打ち込んできたためよく分かります、また、トレーナーの現場でもそのような選手を今までも多く見てきました。そんな環境の中で練習を中断するというのはとても勇気がいる行動だと思います。
しかし、無理をし続ける事で改善に向かうことはありません、全ての運動を中止せざるを得ない場合もあります、ですが先ほども記載しました通り早く治療を行なう事が早く野球などの現場に復帰する事ができる条件ともなります!
また、状態によってはすべての運動は中止せず、例えば“バッティングの際にはコルセットを巻いた状態で腰からではなく股関節から回転するようにスウィングしてみて”、ランニングやキャッチボールなどは行えないけど椅子に座った状態で腰を回旋しないティーバティングや投球動作ならいいよ。など負担を最小限にした動作は行なえれば行ないながら治療をおこなっていきますので、まずは上記の項目に当てはまる場合は早期に当院でなくても構いませんので医療機関への受診をお勧めします!