当院へも多くの来院者がいる小学生高学年~中学生の股関節の痛み。特に捻ったりぶつけたりといったことはしていないのに・・・それって股関節の成長痛かも!そんな股関節の成長痛(グローペイン症候群)について詳しくご紹介します。

 

 

 

グローインペイン症候群とは?

グローインペイン症候群(Groin Pain Syndrome)は、主にスポーツを行う人に発生しやすい鼠径部(そけいぶ)の痛みを伴う症状の総称です。特にサッカーやラグビー、陸上競技などの競技者に多く見られます。この症状は、鼠径部周辺の筋肉や腱、靭帯、骨盤の関節に負担がかかることにより発生し、慢性的な痛みを引き起こすことが特徴です。

鼠径部の痛みはさまざまな要因によって引き起こされるため、グローインペイン症候群と診断されるまでに時間がかかることがあります。そのため、正確な診断と適切な治療が重要です。

 


グローインペイン症候群の原因

グローインペイン症候群の原因は多岐にわたりますが、主に以下の要因が関係しています。

1. オーバーユース(過度な運動負荷)

スポーツ選手に多く見られる原因の一つが、鼠径部への過度な負荷です。特にサッカーやラグビーなど、急な方向転換やダッシュを繰り返す競技では、鼠径部の筋肉や腱に大きな負担がかかります。

2. 筋力のアンバランス

特定の筋肉が過度に発達していたり、逆に弱かったりすると、鼠径部に過度な負荷がかかります。特に股関節周辺の筋力バランスが崩れると、鼠径部の痛みが発生しやすくなります。

3. 柔軟性の低下

股関節の柔軟性が低下すると、可動域が制限され、無理な動作によって鼠径部に負担がかかります。ストレッチ不足や姿勢の悪さも原因となります。

股関節の柔軟性の低下もありますが腰の筋肉が硬いと股関節の柔軟性も低下しており、施術させていただいている学生のほとんどが腰の筋肉の緊張を認めています。

4. 骨盤や股関節の歪み

骨盤の歪みや股関節の可動域の異常が原因で、鼠径部に痛みが生じることがあります。特に左右の骨盤の高さが違う場合や、片側の股関節だけに負担がかかる動作を繰り返していると、痛みが慢性化しやすくなります。

5. 腱や靭帯の損傷

鼠径部には多くの腱や靭帯が存在し、それらが損傷すると痛みを引き起こします。特に、内転筋や恥骨筋の損傷がグローインペイン症候群の原因となることが多いです。


グローインペイン症候群の治療方法

グローインペイン症候群の治療は、症状の程度や原因に応じて異なりますが、主に以下の方法が取られます。

1. 安静と活動制限

症状が軽度の場合、痛みを悪化させないためにスポーツや過度な運動を控え、鼠径部への負担を軽減することが重要です。特に、痛みが強い場合は無理に運動を続けることを避けましょう。

2. ストレッチとリハビリ

股関節周辺のストレッチやリハビリを行うことで、筋肉の柔軟性を向上させ、負担を軽減できます。内転筋や大腿四頭筋、ハムストリングスのストレッチを取り入れると効果的です。

 

3. 筋力トレーニング

股関節周辺の筋力を強化することで、鼠径部への負担を軽減できます。特に体幹(コア)の筋力を鍛えることで、姿勢の改善や筋力バランスの向上が期待できます。

4. 物理療法(温熱療法・電気療法など)

整骨院やリハビリ施設では、温熱療法や電気療法などを用いて、血流を促進し痛みを軽減する治療が行われることがあります。

 

5. テーピングやサポーターの使用

スポーツ時にテーピングやサポーターを使用することで、鼠径部への負担を軽減し、痛みを和らげることができます。


グローインペイン症候群の予防方法

グローインペイン症候群は、適切な予防策を取ることで発症リスクを減らすことができます。

1. 適切なウォーミングアップとクールダウン

運動前に十分なウォーミングアップを行い、筋肉を温めることで、鼠径部への負担を軽減できます。また、運動後のクールダウンをしっかり行うことで、筋肉の回復を促進し、痛みの予防につながります。

2. 筋力バランスの維持

股関節周辺の筋力バランスを維持するために、定期的なトレーニングを行いましょう。特に、体幹を鍛えることで、正しい姿勢を保ちやすくなります。

3. 柔軟性を向上させる

ストレッチを習慣化し、股関節の柔軟性を高めることで、怪我のリスクを減らすことができます。特に、内転筋やハムストリングスの柔軟性を意識しましょう。

4. 正しいフォームで運動する

誤ったフォームで運動を続けると、鼠径部に過度な負担がかかることがあります。専門家にフォームをチェックしてもらうことで、無理のない動作を身につけましょう。

5. 適切な休息を取る

過度な練習や連続した試合は、鼠径部に大きな負担をかけます。適度な休息を取りながら、無理のない範囲で運動を行うことが大切です。


まとめ

グローインペイン症候群は、特にスポーツ選手に多く見られる症状で、鼠径部の痛みが慢性化することが特徴です。主な原因はオーバーユース、筋力のアンバランス、柔軟性の低下、骨盤の歪みなどが挙げられます。

治療には安静、ストレッチ、筋力トレーニング、物理療法などが有効であり、適切な予防策を取ることで発症リスクを軽減できます。スポーツを長く楽しむためにも、日頃からのケアを心がけましょう。

整骨院では、グローインペイン症候群の治療や予防のための施術を提供しています。気になる症状がある場合は、お気軽にご相談ください。

 

 

サルビア整骨院