野球肘発生因子、小学生高身長は約2倍!
高身長と野球肘の関係|発生リスクと原因をわかりやすく解説
野球を頑張るお子さんを持つ保護者の方から、
「背が高いと野球肘になりやすいと聞いたけど本当ですか?」
という質問を受けることがあります。
実は近年の研究では、高身長の野球少年ほど野球肘の発生リスクが高くなることが報告されています。 本記事では、海外の論文データをもとに、高身長と野球肘の関係、そして野球肘の主な原因と予防の考え方について解説します。
目次
① 高身長が野球肘の発生因子になる理由
海外の研究論文において、12歳以下で身長150cm以上の野球少年は、150cm未満の子どもに比べて野球肘の発生数が約2倍になるという報告があります。
これは「背が高い=悪い」という意味ではありません。 高身長の選手は、以下のような特徴を持ちやすいと考えられています。
- 腕や脚が長く、ボールに大きな力を伝えられる
- 球速が出やすく、パフォーマンスが高くなりやすい
- チーム内でエースや主力として投げる機会が増えやすい
しかし、
高いパフォーマンス=大きな力が生まれる
大きな力=肘への負担が増える
という関係も同時に成り立ちます。
特に成長期の子どもの肘には「成長軟骨(成長線)」が残っており、 この部分に繰り返し強いストレスが加わることで、野球肘を発症しやすくなると考えられています。
② 野球肘の主な原因
野球肘は、単に身長だけが原因で起こるものではありません。 多くの場合、以下の3つの要因が重なって発生します。
1.投げ方(使い方)の問題
フォームが安定していない、肘や腕だけで投げてしまうなど、 体の使い方に偏りがある投球フォームは、肘に過剰な負担をかけます。
2.投げすぎ(オーバーユース)
研究では、1週間に220球以上投げると野球肘の発生リスクが上昇するとされています。
試合だけでなく、練習や自主練習も含めた「総投球数」を把握することが重要です。
3.体の硬さ(柔軟性不足)
肩甲骨や股関節、体幹が硬いと、本来分散されるはずの力が肘に集中してしまいます。
特に、
- 肩甲骨の動きが悪い
- 股関節が硬く下半身をうまく使えない
といった状態では、肘を痛めるリスクが高くなります。
高身長=野球肘になりやすいわけではない
高身長の野球少年は、確かに野球肘のリスク因子を持っている可能性があります。 しかし、高身長だから必ず野球肘になるわけではありません。
以下のような対策を行うことで、野球肘のリスクは十分に下げることが可能です。
- 定期的な投球フォームの確認
- 投球数の管理と休養日の確保
- 肩甲骨・股関節を中心とした柔軟性の向上
- 早期の違和感チェックと早めのケア
成長期は「パフォーマンスが伸びる時期」であると同時に、「ケガのリスクが高まる時期」でもあります。 正しい知識とケアを行いながら、長く野球を楽しめる体づくりを心がけていきましょう。
野球肘になりやすい投球フォームについて
野球肘の予防のためのマッサージについて
参考資料
Risk factors for elbow injuries among young baseball players.














