野球肘・野球肩は「投げすぎ」が原因?年間100イニングと投球障害の関係

こんにちは、サルビア整骨院の小泉です。
今回は投球障害、野球肩、野球肘の原因についての研究結果をご紹介します。

野球肘・野球肩とは?成長期の投手に多い投球障害

野球肘・野球肩は、投球動作の繰り返しによって肩や肘に負担が蓄積し、痛みや可動域制限などの症状が出る投球障害です。
特に成長期(小学生〜中学生)は骨や関節が未成熟なため、負担が続くと将来的に大きな障害につながる可能性もあります。

野球肘・野球肩の主な原因|投げすぎ・投げ方・体のかたさ

今までも、投球障害の原因は大きく次の3点が重要だとお伝えしてきました。

  • ① 投げすぎ
  • ② 投げ方(フォーム)
  • ③ 体がかたい(柔軟性不足)

今回は、この中でも① 投げすぎについて、研究結果をもとにお話しします。

なぜ「投げすぎ」が野球肘・野球肩の原因になるのか

投球は肩や肘だけで行う動作ではなく、下半身・体幹・胸郭(肋骨まわり)など全身の連動で行われます。
しかし投球回数(イニング数)が増えると、疲労が抜けきらないまま投げ続ける状態になりやすく、フォームが崩れたり、 肩や肘に負担が集中しやすくなります。
その結果、野球肘・野球肩につながるリスクが高まると考えられます。

年間100イニング以上の投球がもたらすリスク|10年追跡研究より

あるアメリカの研究で、野球をおこなっている9歳~14歳の投手481人を対象に、 10年間追跡してデータを取った報告があります。

その内容では、年間100イニングを超えて投げた投手は、投げていない投手に比べて 大きなケガ(重症化)になるリスクが5%高かったという結果が示されていました。

年間100イニングはどれくらい?試合数から考える投球量

「年間100イニング」と聞くと多いように感じますが、単純計算すると意外とすぐに到達します。

例えば、週末に練習試合を1試合だけ5回まで投げた場合でも、

  • 5イニング × 20試合 = 100イニング

これに大会などで多く投げる条件が重なると、年間100イニングはすぐに超えてしまう可能性があります。
この記事を読んだときの個人的な感想としても、「思ったより早く到達してしまうな…」という印象でした。

野球肘・野球肩を防ぐために重要な投げすぎ管理とセルフケア

単純計算では確かに100イニングはすぐに達成しますが、イニング数を年間で計算し制限をおこなうことはとても重要だと思います。

しかし、『試合に勝ちたい』『試合で投げたい』という理由で野球をおこなっている方がほとんどであり、 「ケガをしないために野球をしない」という結論に至るのは安直な気がします。

そこで大切なのが、「年間で考えて、先の試合で投げるために今は制限する」という視点です。
さらに、ストレッチやセルフケアに入念に時間を割くことも、野球肘や野球肩の予防には十分効果的です。

年間のイニング数を意識しながら、「自分の体の状態は今どうなのか?」に目を向けることも、 投球障害の大切な予防策の一つです。ぜひ実施してみてください。

まとめ|野球肘・野球肩を防ぐために年間投球数を意識しよう

今回は「投げすぎ」に関する研究結果をもとに、年間100イニングの考え方をご紹介しました。
野球肘・野球肩を防ぐためには、投球量を把握しながら、ストレッチやセルフケアで体の状態を整えることが重要です。

ご参考になれば幸いです。

文章参考:Risk of serious injury for young baseball pitchers: a 10-year prospective study.

関連動画はこちら

https://www.youtube.com/shorts/vSQI-Z7-NqQ

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